中国版ツイッターの「微博」などで最近になり、「どうして中国人は、大勢で赤信号を無視して車道を渡ってしまうのか」との議論が活発になったメディアも同話題を取り上げ、論説や解説記事が次々に発表されている
中国中央電視台(中国中央テレビ、CCTV)の報道番組「新聞直播間」も同話題を取り上げた信号無視を「中国式道路横断法」と紹介し、「みんなでならば、道路を渡れる」、「信号の色は関係なし」、「信号を見ずに、周囲の人を見る」などと紹介した
同番組によると、ある交差点では1時間に600人が赤信号を無視して横断していったという
人民日報は、「明らかなルール違反だが、心の中で是非の判断を凍結目先の小さな利益や便利さだけを見る現象の背後には、俗っぽい『結果オーライ』崇拝がはびこっている」とする論説を掲載した同論説は、ビルなどの高い場所から物を捨てたり、花壇を踏みにじったりする行為も、同一の考え方によると指摘結果については「たいしたことはない」と考えるが、それでも心の中に不安があるため「みんなやっている」と、常に言い訳することになると分析した
評論家の喬志峰氏は、現代の中国と中国人は「時代の十字路に立たされている」と表現各種の現象、各種の矛盾、各種の問題、各種の困惑に直面して、手当たり次第に群れとなって、野合する」と指摘しかも「階級」を撤廃したはずの中国で、戸籍や出身、職位業などにより新たな階層が発生したと主張した
自動車に乗る人、自転車などに乗る人、歩く人が別々の階層となり、「自動車に乗る人は歩く人を見下す道をふさぎ、自動車の通行の効率と速度を下げると考える」、「自転車に乗る人や歩く人は、自動車を『特別な手段を用いて公共の資源を占拠する』と考える」事態となり、対立の意識が強まったとの見方を示した
結果として、人々は譲り合いの心を失い、「自分の目的を達成するために、先に行動した者が強者」との考えが広まったさらに勝算を高めるために「団結は力人が多ければうまくいく違反者が多ければ、法律だって手出しができない」との考えが発生するという
評論家の慕毅飛氏は、「民度とは、『公衆便所の清潔さ』、『銀行のカウンターで行列するかどうか』、『信号無視をする歩行者の多い少ない』の3つのポイントを見れば容易に判断できる」と主張赤信号を無視する歩行者が大量にいる中国で「民度の向上は『任は重く、道は遠い』状態だ」との考えを示した
慕氏は、中国では「法」にも「人」にも問題があると主張「法」には「人をしつける」という面があるが、中国では「よい効果を示していない」との指摘さらに「立法と法執行のレベルを向上させねばならない」と論じた上で、「徳をもって世を治める」との観点から、「順法は栄光、違法は無恥」との世論を形成する必要があると論じた
慕氏は「『中国式道路横断』の問題は、『赤信号でも皆で渡る』時だけに出現するのではない」と主張「はっきりとした『罪』と『(ちょっとした)ミス』との中間にある領域では、いつも同様の(みんなやっているから、自分もやるという)現象が発生する」「信号無視の現象は、相対的に言えば最も解決しやすい問題だろう中国が法治化を確立する上で、まずは信号を守らせることをすべきだ」と論じた新華社は8日の取材で、「中国工商銀行、中国銀行、中国建設銀行、中国農業銀行などの中国銀行大手は国際通貨基金(IMF)・世界銀行年次総会に出席しない」との情報を確認した年次総会は9~14日に日本の東京で開かれる
アナリストによると、「中国の大手銀行が同時に欠席する背景には、日本政府の不法な釣魚島(日本語名称:尖閣諸島)購入という中日釣魚島紛争があり、これらの銀行には出席ムードが劣悪だとの認識がある」という
中国商務省の梅新育研究員は、「日本政府の一方的な挑発により中日関係が冷え込み、しかも、世界経済に影響し始めている中国の大手銀行数行がIMF・世界銀行年次総会(東京)に同時欠席することがその証明だ」と指摘する
梅新育研究員はまた、「世界第二の経済大国である中国と世界第三の経済大国である日本の関係悪化は、世界経済の運行と政策調整に影響する中国経済と日本経済は世界経済の約20%を占め、両国の外貨準備は世界の40%を超える」と指摘した
欧州債務危機が深まり、米景気復活の力不足が世界景気再興を脅かすなか、今回の年次総会は「危機克服と復活持続」を主要テーマに掲げ、一連の会議やシンポジウムが開催される予定だ
IMFは、「国際金融界で重要な存在となる中国の銀行の欠席は12年年次総会の質に影響するだろう」と懸念を示した
中国工商銀行、中国銀行、中国建設銀行、中国農業銀行は、世界時価総額トップ10の銀行として名を連ねているなかでも、中国工商銀行は5年連続で「世界時価総額トップ」をキープし、中国銀行は11年、新興国唯一の「世界体系重要性銀行」に選出されている
当面の中日関係について国際通貨基金のラガルド専務理事は、「動揺する世界経済は中日両国の領土紛争に耐えられない世界経済を再興するには、日本と中国が十分に関与する必要がある」と指摘している
日本が前月10日、中国領土の釣魚島を国有化すると発表した後、中日関係は国交正常化以来最悪の水準にまで後退し、両国貿易経済関係にしわ寄せをきたしている復活さ中にある世界経済がこれにより損害を被るという懸念が世界の共通観だ
国家情報センター経済予測部の張茉楠副研究員は、「日本が釣魚島領土紛争を仕掛けたことへの連鎖反応は、中日貿易を厳寒期に追い込んでいるばかりではなく、アジアのサプライチェーンや世界経済にも衝撃を与えている」との見識を語った
国際金融危機が発生した後、アジアでは地域連携を強化する意欲が高い非関税障壁や越境連携、物流などで連携を強化し、欧米市場による負の影響を相殺したいと望む国々が多いだが、釣魚島問題に関する日本政府のきわめて誤った挙動がこのプロセスを阻んでいる
アジアのサプライチェーンは世界経済循環のなかで最も重要なチェーンだ日本は中国に次ぐ世界第二の中間製品供給国であるとともに、日本は中国の最も重要な中間製品供給国であり、中国がアジアから輸入する中間製品に占める日本のシェアは3分の1を超えている
日本電子情報技術産業協会(JEITA)の統計では、11年の日本国内電子部品メーカーによる中国向けの売上は8320億円、総売上に占める比率は25%、海外売上に占める比率は約4割に達する
日本が釣魚島購入を発表して以来、日本の中国向けの製品輸出に影響が出ている
張茉楠副研究員は、「中日関係の緊迫が続けば、日本の中間製品供給減少を招き、世界的連鎖を引き起こしかねない」との見方を示している
時間が経つにつれ、日本が釣魚島問題で犯した誤りが世界経済に与える負の影響は徐々に顕在化し、疲弊した世界経済に追い討ちをかける
国際的な多数のオブザーバーは、「日本政府は実際行動で誤りを正し、中日関係を正常な軌道に戻す必要があるそれは両国や地域、世界に有利に働く」との認識を示している信号無視を「中国式道路横断法」と紹介し、「みんなでならば、道路を渡れる」、「信号の色は関係なし」、「信号を見ずに、周囲の人を見る」などと紹介した
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